こんにちは♪
今回は 家庭の生ごみが簡単に処理できる「キエーロ」を活用して
湖西市のごみ減量推進に取り組む、
グループごみゼロの風の皆さんを訪問しました。
この日は 上の原集落センターで
キエーロの制作現場を見せていただく予定でしたが
訪問した時刻は既に作業は終わっていました。
平成26年度総会のあとの懇親会でお話を聞きました。

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キエーロとは、土中の微生物の働きを利用して
家庭からでる生ごみを手軽に処理できるコンポストの一種です。
詳しくは このアクティブ湖西のWEBサイトから
「グループごみゼロの風」 をご参照ください。
湖西市のごみ減量課の出前講座では
搬入された古タンスの引き出しを利用したキエーロを斡旋していますが
こちらの皆さんは、耐腐食性・丈夫さ・大容量を追究し、
より使いやすいキエーロを自主制作、販売を開始しました。
これまでには 浜松市や佐久間町からも問い合わせがあったそうです。

この日完成した 大型キエーロ 4基
代表の杉浦徹衛さんに「グループごみゼロの風」発足の経緯について
話していただきました。
・湖西市のキエーロの第1回講習会(平成23年8月)に行き
家庭で実践した。生ごみ排出量を毎日グラム単位で記録してみた。
・二人世帯で減量できた生ごみの重さを
当時の湖西市のデータをもとに、1万世帯に置き換えたら
生ごみの処理費用が5000万円も節約できると気づいた。
・効果を強く実感したので、知り合いにも声をかけ
キエーロの普及をはじめ、ごみ全体が減ることを目指して
「ごみゼロの風」と銘打ちスタートした
グループごみゼロの風の会員は8名から10名、
およそ月に1回程度 上の原集落センターを拠点に活動しています。
キエーロに取り組んでから
生ごみを減らすことだけでなく 他のごみの減量にも
関心を持つようになったと言います。
いまだに 家庭ごみの集積所には資源化・分別できるごみも
一緒に出されていたりするのをみて
個々にやっている人もあるし、
市も力を入れているようだけれど、
市民全体としては周知が足りないと感じているそうです。
自分たちも今年は、 ごみ減量のPR活動にも力を入れたい、
とのことでした。
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後日、湖西市ごみ減量課に、聞いてみました。
現在 湖西市は
1トンあたり20500円をごみ処理費として浜松市に支払っています。
平成25年度、ごみステーションに出された家庭ごみの総重量は
およそ9200トンで、その半分が生ごみだったという結果が
分析により 明らかになっています。
市は経費節減につながるとして
平成22年度から本格的に生ごみの減量に取り組んできました。
生ごみを各家庭で処理し、ごみとして出さない工夫 として
EMぼかし、コンポスト(段ボールコンポストも含む)、
そしてこのキエーロも取り入れられました。
また、可燃ごみの総量を減らす取り組みで
草木・雑紙・プラマークの分別化も効果を上げています。
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実は我が家でも キエーロを1基設置しています。
これは昨年 湖西市ごみ減量課の出前講座を受講した際に
いただいたものです。
それまでの地面設置タイプの釣鐘形コンポストでは
生ごみ投入のたびに 周りから大量の土を集めてこなくてはならない、
という難点がありました。
その点、キエーロは箱の中の土に繰り返し埋め込むので手軽です。
虫も発生せず、臭いもほとんど気になりません。
集合住宅の需要にも合わせ 大型プランターを使った
「ベランダ型キエーロ」も考案されました。
生ごみの減量は、家庭内で処理することの他に、
十分水気を切ることでも実現できます(生ごみの7,8割が水分)。
ごみの減量による経費節減こそ、
市民にしかできないこと、ではないでしょうか。
グループごみゼロの風の皆さんは
「こうやって みんなで集まるのが楽しいもんでやっとるだよ」
と、言っておられました。
キエーロを通して、楽しみながら湖西市の財政再建の一端を担うとは
これぞ市民協働のあり方 そのものですね。
【訪問日:2014年5月17日】